仏検の級に届くためのフランス語単語対策

聞き取った音と話す言葉が色の流れとなって行き交う、仏検の一次と二次を表した図

仏検には、日本の学習者にしか当てはまらない特徴があります。級ごとに出題範囲と語彙水準がはっきり決まっていて、しかも一次試験の日程が年二回、春と秋に固定されています。目標と締切が最初から与えられている試験です。

DELFのような国際資格と違い、仏検は日本語話者向けに作られています。設問文が日本語で、和訳と仏訳が問われる。つまり対策の中身も変わります。

仏検の級ごとに何語必要か

級が上がるときに最も大きく変わるのは語彙です。5級と4級は入門の範囲で、3級で日常会話の土台が求められ、準2級から2級にかけて語彙量が跳ね上がります。多くの受験者が止まるのもこの段差です。

文法項目の増え方はなだらかなのに、要求される単語数がほぼ倍になるため、文法対策だけを続けても点が動かなくなります。

和訳・仏訳という日本独自の形式

仏検の記述式では、日本語から仏語へ、仏語から日本語への変換が直接問われます。これは選択式の試験とは別の力です。

意味が「なんとなく分かる」段階では書けません。単語を日本語からも引き出せる必要があるので、単語帳を眺めるだけの学習では届かない。カードを日仏の両方向で試す習慣が、そのまま得点になります。

二次試験の面接

3級以上には面接があり、口頭で応答します。ここで効くのは、黙読で意味が取れる語ではなく、口から出る語です。しかもフランス語はリエゾンとエリジオンで語の切れ目が消えるため、綴りだけで覚えた単語は聞き取りでも発話でも役に立ちません。

カードに音声が付いていると、覚える段階で音も一緒に入るので、面接の立ち上がりが変わります。

一次試験から逆算する

  • 三か月前:1日10語、5分。まず頻出語から。
  • 一か月前:級のテーマに沿ったモジュールに移り、週一回の過去問で形式に慣れる。
  • 直前の一週間:新出語を止め、復習だけにする。

最後の一週間に詰め込まないのには理由があります。新しく覚えたことの70%は24時間で消えるため、前日の暗記は会場まで持ちません。三か月前に覚えて四回復習した語は残ります。間隔反復が扱っているのはこの差です。

French Progressは6,000語を使用頻度順に並べ、各カードに音声を付け、復習を自動で配置します。1日5分で、級の語彙を計画的に積み上げられます。

準2級から先で必要な語数が変わります

5級から4級までは、教科書の範囲と重なるため語彙で困ることはあまりありません。3級で日常の話題が一通り入り、準2級から先で性質が変わります。抽象的な名詞と、意見を述べるための語が求められるようになるからです。

2級以上では、単語の意味を知っているだけでは足りません。名詞、動詞、形容詞の派生関係を押さえておく必要があります。développer、développement、développéのような組を、語幹でまとめて一枚のカードにしておくと、そのまま出題形式の練習になります。

和訳と仏訳は何が違うのか

仏検の特徴は、日本語との往復を直接問う点にあります。他の検定にはあまりない形式です。和訳は読解力で解けますが、仏訳は思い出す力が要ります。

この二つは同じ勉強では伸びません。カードをフランス語から日本語の向きだけで回していると、読めるのに書けない状態のまま試験日を迎えます。準2級より上を狙うなら、日本語からフランス語の向きを必ず入れてください。同じ語数でも、こちらの向きのほうが三倍ほど時間がかかります。その前提で計画を立てる必要があります。

試験一か月前に何をするか

新しい単語を足すのはやめます。当日出てくるのは、二秒以内に取り出せる語だけです。直近三週間に入れた語はまだそこにありません。

残りの時間は、覚えている語を出せる状態に変える作業に使ってください。日本語からフランス語の向きで、声に出して回します。二次試験がある級なら、一日一問、自分の答えを録音してください。聞き返すのは気が重い作業ですが、リストでは絶対に見えない詰まりどころが分かります。

参考文献

級の語彙を1日5分で。復習の日程は自動で組まれます。

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